ホームセンターは玉手箱

今、手元に「パーッと使ってしまっても生活の根幹には一切支障をきたさないお金」が、いくばくかある。

御大層なものは買えないし生活水準を底上げするような金額ではない、けれど、ちょっとしたものを買うくらいなら出来てしまうお金。ただそのちょっとしたものがいくつもある場合、それら全部を買うには心もとない程度のお金。

果たして今自分は何を買うべきなのか。ここのところそれに頭を悩ませている。

一番カシコイのは、そうやってうじうじ悩む程度のものなら一切手を付けず、今後の仕入れや生活費、その他急な持ち出しが必要になったときのためにしっかりとっとく。それが賢明っちゃ賢明な判断だ。

いろいろ活動してみて、とりわけ売り物を仕入れて売ってという事をしていると、なんにしてもお金が必要なシーンが多い。当然と言えば当然、どれだけ小規模であっても商いをしているのだから。

そうなると、お金を使う事にとても慎重になる。「これ買ったところでどうすんだ?」みたいなものをひょいと買うことにとても躊躇いが生じる。

健全と言えば健全なのかもしれないけれど、どうにもスッとしない。日常的に買う/買わざるを得ない食料品や日用品では、こういうものはなかなか晴れない。


こういう事であうあう言ってるくせにこと本になると常時リミッター解除してしまっているのも、それはそれでそれなりに悩ましい問題ではある。

リミッター解除、等と仰々しい言い方をしているけれど、本当に常時天元突破しちゃってるような買い方してる人もいるし、そも生活余剰資金の中から出している時点でよほど健全とも言える。今のところ買い物熱が過ぎて借金こさえたということはない。せいぜい2~3万円あった財布の中が10円玉1枚になったことがあるくらいだ。

最近はわりと本を読む気があるから良いけれど、1日通して本を全然読んでないのに積む量だけが増えていった時期もあった。

「本を積むことは徳を積むことだ」とか「積まれた本からは不思議なエネルギーが照射されていてそれを日常的に浴びることで云々」などという、どっかから引っ張ってきて取ってつけたような言い訳を自分自身にしていた。

とはいえ、自分の中で引っかかって手元に置いておきたいと思った本がそこいらにあるというのは、それはそれで平穏な空間だとも思う。あれやこれや動いてみたり、その中でわんわん考え込んでみたりしているときに、違う角度からの一言や根幹に作用する一文があることで、よりその不安定な状態を楽しむことが出来る。

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