企み事は良いことだ

最近、仕事がない日の方が家に帰るのが遅くなる。

繁華街をほっつき歩いているわけではない。元より飲み歩く性分ではなかったし、そも家が大好きっこなので出来れば毎日定時で帰りたがっている私だ。以前上司から「君は定時に帰って家で何をしているんだ?」と訊かれたことがある。家でやりたいことが多すぎて仕事行きたくない身としては、むしろなぜずっとだらっと会社に居座り続けているのかが心底不可思議でたまらないのだが。かえってその理由を問いたい。


そんな自分がなぜ毎夜午前様をかましたりしているのか。

ひとえに、いろんな企み事をしているからだ。

今日はといえば、9月頭にBOOK PORT CAFE店主のヨウコさんが創刊を目指しているお店のフリーペーパーについて忌憚ないやり取りをしてきた。ああしてはどうかいやそれは如何なものかいやいやそれも捨てたもんじゃないですよ、云々。白熱しきった結果見事終バス近い時間まで話し合う事となった。元気だね我々。その甲斐もあって良いアイディアも出てきたので、全く満足している。

そしてこれを書いている今同時進行で、嬉しいお報せも舞い込んできた。まだ出来立てホヤホヤの話なので、そのうちどこかで結実させられたらと思う。


今のところ、秋ぐらいまでは何かしらやる予定が頭の中にはある。それが顕現するかどうかは自分の頑張り次第と時の運とあと世の中に拠る。実際ブックマンションで来月8日にやる予定の企画は、スナック感覚で宣言されたアレのせいでちょっと怪しい。幸い本は腐るものではないし企画の趣旨も時期性が強いものでもないから遠慮なく延期の判断が出せる。そこだけは救いだ。ろくでもない救いだ。


正気でないものを相手にしなくてはならないときに、自分もただしく正気であろうとするのは、もうやめた。なにせ相対しているソレはもはや正気ではないのだから。そんな存在を前にしていくらただしい正気を謳ったところで、正気でないソレらには通用しない。

なら、どうしたらいいのだろうか。自分の正気を担保するために自分の狂気を見定める。そして自らの手でその狂気を掴み取り、それを仮面の如く被さる。己の心棒する狂気を身に纏い、そして正気でないものに相対する。

とは言っても、自分の狂気の度合いなんて高が知れているので、そしてきっとすぐマジモンの狂気にけちょんけちょんにやられてしまうので、まぁそうなったら家にこもってハイパーハードボイルドグルメリポート片っ端から観て世界の広さに思いを馳せることにする。


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