クラファンのリターン、割と忘れがち

本当は

再来月に向けて対外的にお知らせしていくことだとか

きちんと言葉に起こして自分のためにまとめておくべき自分の考えだとか

あれだとか

これだとか

諸々やんなきゃならないことがあるのだけど全然そっちの方向に針が触れてくれないので、最近とんとご無沙汰な映画について何かを書いてみる。



去年支援したミニシアターエイドのリターンを、何一つ利用していないことに今気が付いた。

開始直後、確か3日くらいであっという間に1億円を突破して、最終的に3億3千万というとんでもない金額が集まったクラウドファンディング。10月に横浜のジャック&ベティで『サタンタンゴ』を観て完全に呆然自失に陥り世界を一変させられた僕としては、これは支援せねばならんよと直情的に思い個人的にはそこそこな金額を支援した。リターンに選んだのは、映画館2か所のチケットとオンラインでいくらかの映画を観賞できる権利。どちらもとても魅力的なものだ。と思う。

しかし僕はそのどちらの権利も行使していない。前者のチケットは映画館へ直接行かねばならないからまだわかるにしても、後者についてはすていほーむしていても楽しめるものであるはずなのに。我ながらどうにも関心が乏しい。

多分、本ほど映画に興味がないんだろう。それはうすうす気づいていた。映画好きです~と口では言うものの、じゃあほんとに映画好きなん?と言われると、途端に目を伏せる羽目になる。年間何本観ているかを指標とするのはえらく単純というか権威的というかだけど、でも映画好きであることを自称したいなら特別な話題作くらいは観ておくべきだろうと思う。『パラサイト』とか『ボヘミアンラプソディー』とか。そしてどっちも観ていない。ガス・ヴァン・サントが好きと言っているけれど、観ていない作品も多々ある。『ミルク』とか『小説家を見つけたら』とか。


話が全然違うものになるけれど

そも映画に限らずな話になるけれど、ひとくちに「映画が好きです」と言ったところでその内訳ってものは果てしなく広く深く浅く狭くて、年一のお正月映画や話題になった映画は観に行くのも映画好きだし、テレビで流れる金ローを楽しみにしている人だって当然映画好きで、ミニシアターの会員証持ってて毎週のように行く人だってもちろん映画好きだ。そこにはほとんどシームレスにいろんな「映画好き」が存在していて、近似することはあれど一致することはほとんどだろう。

そういう曖昧さをわかっているのかどうなのか、傍目で見ててとても不安になるほどに「〇〇好きです!オールジャンル摂取します!」みたいな人が、そう少なくない人数いるようで驚く。ある特定の媒体についてオールジャンル大丈夫などというのは、もはや人に許された領分を遥かに超えた寛大さと情報処理能力があるとしか思えない。少なくとも僕は絶対にムリだ。大絶賛!されていようが観たくない映画だって確実に存在する。絵本の形態を取ったビジネス系自己啓発書のアニメ映画とか。宗主様が僕のことを意識しながら1万円くれるなら観てもいい。いや嫌だな。なんだ僕のことを意識するって。

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