一箱古本市を終えた話、を2週間近く経ってから振り返る夜

気づけば2週間くらい経っていて、状況は既に次に進んでいることを百も承知の上で、

でもきちんと振り返りをしておきたいと思いました。

ので、簡単にではありますが7月2日の話。


7月2日(日)はBOOK PORT CAFE前で一箱古本市を開きました。

初めて一箱古本市を開いてみたのが2021年11月、それから4ヶ月ごと定期開催を維持し続けてきて今回で通算6回目となりました(秋は2回開いているのを1回とカウント)。


開催日前後は天気がどうにも不安な様相で、果たして無事開催できる天候だろうかと心配していましたが、当時はしっかり晴れ渡った青空が広がっていました。むしろやや暑いくらい。とはいえ、翌週の日曜は雨が降ったりやんだりと心落ち着かない天気でしたし、それに暑いと言ってもここしばらくの猛暑に比べたらかわいいものなので、つくづく恵まれた天気だったのだろうと思います。

いつものテント設置。に加え、多少なりとも風や日光の直射を避けられたらと思い、今回から両側面に幕をひとつずつ設けてみました。

会場であるBOOK PORT CAFEの真横はコインパーキングとなっているので、よほど車が停まっていなければ見通しもよく、ということで即席の看板(看布?)を設けました。

実際は写真で見るより目立つようで、来場者からも「なんかやってるのが見える」と言われました。

次回はより見栄えする色に変えてみてもいいのかもしれない。



今回の出店者さんは皆出店ははじめましての方ばかり。

①ブックマンションの棚主でもあり、またあちこちの古本市へ顔を出してはひと手間かけた陳列とテーマで目を引く「1neko.」さん。

こんぶトマト文庫、ということで回文をテーマにした「場とことば」と題した場を用意していただきました。

こんな屋号名乗っておきながら本当に恐縮なのですが、私はめっぽう言葉遊びが苦手です。なんでみんなそんなもの思いつくの?といつも思っています。なのでこのように真正面から回文をきっちりテーマとして提出されるとただただ平伏するばかりです。


また1neko.さんの粋な計らいで、当日は皆で笹に短冊を貼りつけました。



②元星の王子さまミュージアム職員で、現在星の王子さま専門の移動書店実現のためのクラウドファンディングも行なっている(達成おめでとうございます!)「Librairie B612」さん。

星の王子さまは聖書に次いで発行されている書籍だそうで、日本語版だけでも実に70種ほどの"星の王子さま"があるのだとか。無論その影響は書籍に留まらず、音楽やゲームなどにも星の王子さまを題材としたものが見受けられます。

等々といった、星の王子さまにまつわる様々なお話を伺いました。岩波少年文庫で刊行され続けているのですが、その時々の情勢や出版界の動静によって装丁が変貌しているのが一作品で観測できるのは大変面白かった。オイルショックの頃は簡素なものになっていたり。


そういえばうちに1枚星の王子さまのCDがあるのを、本当に今これを書いている中で思い出しました。こういうのは普通古本市やる前に思い出すものなんじゃあないかと思いつつ引っ張り出してきたのがこれです。

フランスの名優、ジェラール・フィリップによる朗読CD。仏語はさっぱりなのですが、管弦楽団の音楽を背景に語られる星の王子さまの物語は、流して聴いているだけでも心地良い。なぜこれを私が持っているのかは甚だ不明です。どっかできっと買ったんです。私はそういうことをする。


閑話休題。

先にも少し触れましたが、Librairie B612さんは現在クラウドファンディングを行なっています。

昨日無事目標を達成され、現在はネクストゴール達成に向けて活動されています。

ご興味ありましたら下記リンクをご参照ください。



③最後は、5月に群馬の朝陽堂さんで開かれた古本市に参加されたのをきっかけに古本市に興味をお持ちになり、そして次は茅ヶ崎へやってきた「のびたねこ」さん。スリップを引き抜くとねこがのびて出てくる、のを会計時にひたすら楽しませていただきました。

主催する側の発言としてどうだろうと思いつつもですが、一箱古本市に参加される方々って行動力凄いですよね。話を聞いているとそのうち全国津々浦々参加して回っていくんじゃないかってくらいあちこちに赴かれている。

ちなみに朝陽堂さんはのびたねこさんきっかけで知ったお店なのですが、築245年の建物をリノベして作られたお店とのこと。積み重ねられた時間があればこそ醸し出せる雰囲気が画面越しに匂い立ちます。

今前橋で吉増剛造の展覧会がやっているし併せて行ってみたいな、と思ったのですが、もはや日本海の方が近いくらいのところに位置しているのですね。


以上3組出店のもと、11時から16時まで古本市を開きました。

正午を回るまではのんびりした立ち上がりでしたが、午後に入ってからは多くのお客様に来ていただき、店前の市はさることながら店内も有難い混み様で、たくさんの古本市の本のみならず、店内の新刊書籍もご購入いただきました。

先述の通り天候にも恵まれ、大変良い一日になりました。

が、やはりとは言っても課題はしっかりあったので、次回以降の宿題としたいです。

関係者各位、そしてご来店・ご来場の皆様、誠にありがとうございました。

こんぶトマト文庫のふみくら

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