6月28日(水)1時17分
ようやく、取っ掛かりを掴めた気がする。原稿の。
せいぜい数百文字程度の短いものだから、このまま書ききってしまいたい。
深夜のコーヒーショップで飲むような、安っちくてただ苦くて不味いコーヒーのような愛おしさがある漫画を描く大嶋和宏さんの新作『LONG SLOW DISTANCE』を購入しました。表紙から伝わる、決壊寸前のひび割れ具合が既に堪んないです。https://t.co/mHggFMHmu4 #BASEec @OFoshimaより
— こんぶトマト文庫 (@knbtmtbnk) June 26, 2023
昨日こんなことを言っておいてなんだけど
深夜のコーヒーショップなどというものはもはや絶滅危惧種じゃないかと思っている。
イメージとしては、一昔前のデニーズ。サーバーに入っている煮詰まったコーヒー。お代わりができる。ああいうもの。もしくはミスタードーナツのコーヒー。つまりはあれくらいの味。コンビニのコーヒーはおいしくなりすぎている。毎回豆をいちから挽いて淹れたてのコーヒーを安価で提供できるのは何とも凄い技術力だと思う一方で、サークルKサンクスの安いカプセルコーヒーが懐かしくも思う。元よりサークルKそのものがとても懐かしい。愛しきシェリエドルチェ。
でも、コロナ禍を経験した日本社会は働き方改革の潮流や人件費の上昇、光熱費や原材料費の高騰も相まって「もうそこかしこのファミレスで深夜営業するのやめない?」という風向きになっている。ファミレスだけではなく、これまで24時間営業を謳っていたコンビニもまたその方針を局所的にではありつつも転換している。名実ともにセブンイレブンとなっている店舗もある。
かの有名なエドワード・ホッパーの「ナイト・ホークス」で描かれたような光景を夢想する、しかしそういった光景はますます霞の彼方へと去っていく。
その孤独の中で耽溺する苦味こそが格別であるのに。
いつか何か気の迷いで自分の場を持つようになったら、深夜にコーヒーを出すと決めている。とびきり薄く、苦いだけで、何の風味も感じない、ただそこに在るためだけのものを。もちろん、お代わり自由で。
気が済んだので、原稿の〆にかかる。
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