6月2日(月)0時31分

とある書店の店主が急逝したという報せを目にする。

以前一度だけお店にお伺いしたことがあり、その迸るエネルギーに圧倒された記憶が今なお鮮烈に残っている。

情に厚く、智に拓けた方だった。

またいつかお会いしたいと思っていた。

心の底から悲しい。


かつて世話になった人も、昨年亡くなった。

何度か話をさせていただく機会があり、その折の言葉は今も私の玉条となっている。

私はそれを活かせているのだろうか。それは始終思う。

別に活かさねばならない責務はきっと誰も課していない。あくまで私の固執だ。

それでも私が出来得る限りのすべてにおいて、あの灯を継いでいくことができるのであれば、そう在りたいと思うのは愚かなことだろうか。


全てはいつか終わる。私だっていつかは終わる。先を見ることは必然その終わりを遠望することとなる。果たしてそれが遠いのかはさておくとして。

私たちは終わりへ向かって歩いていくほかない、と言うよりは、すべての道の行きつく先はいつだって終わるのである。

それならば、私自身に納得のある終わりを志して居たい。


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