『mg.』vol.10にてBOOK PORT CAFEとこんぶトマト文庫をご紹介いただきました。
「めぐり、めぐらせ。めぐりあうマガジン」
というコンセプトを掲げるZINE『mg.』のvol.10にて、BOOK PORT CAFEとこんぶトマト文庫をご紹介いただきました。
先にもあげたように、『mg.』は「めぐる」ことをキーワードとしており、それぞれの号でテーマとなる飲食物について、「〇〇をめぐる」というかたちで多種多様な角度と形式でテーマを深掘りしています。これまでもサンドイッチやカレー、唐揚げやおにぎり、時にはさつまいもといった食材を取り扱っていて、またその紹介の仕方もいろんな角度からの楽しみ方が並べられている、読んでいてとても楽しいZINEです。
記念すべき第10号は「ふたたび珈琲をめぐる」と題して、第1号でテーマとした珈琲を改めて取り上げた号になっています。
制作する方々は、もともと同じ文学部の同級生。
きっかけは、下記noteにも転記されているひとつのツイートから。
端的かつ直感的な衝動、あれこれの打算より先んじて前向きな感情に押し出されて進み始めた情景が目に浮かびます。特に
>どうしてやりたかったかというと、社会の役に立たない代表文学部出身の友人たちが30すぎて各々の道が拓けてきて「なんか素敵やん?」と思っていたから。
というところに、心底グッときました。
(諸般の事情で一方的にシンパシー感じています)
表紙に書かれた「好きでも嫌いでもいい」ということばにある広さが、とても良いなと思いました。とかく物事は好きな角度だけで語られがちではあるので、そこから引いた目線で、そうありつつもテーマに取り組むという立ち位置の人がいてくれるだけで、テーマはより面白いものになると思っているので。
私共を紹介していただいたなかむらあやさんはカフェインが苦手で、あまり普段からコーヒーは飲まれないそうです。が、でも今回のテーマは楽しみたい!ということで「カフェインレスのコーヒーを扱っているお店のモーニング巡り」で特集を組まれています。普段カフェインを摂ることに鈍感な自分は、その店にデカフェ・カフェインレスのコーヒーがあるのか否か、というところにとても疎いんだなと痛感しました。そしてモリバコーヒーは全然知らないお店でした。大船にあるようなので今度行ってみます。
その他魅力的な創作・特集のなかにある「おすすめぐり」というコーナーで各々が好きなお店を紹介するというくだりにて、BOOK PORT CAFEとこんぶトマト文庫をご紹介いただきました。
なんと、見開き2Pで。
無論BOOK PORT CAFEを中心に紹介していただいてるのですが 、その中で頂戴したこんぶトマト文庫の紹介もまたしっかりと引き絞られていて、しかも「そこを紹介していただけるとは」といったところに触れていただいているのでとても嬉しかったです。
毎日・神奈川新聞の書評スクラップや「今週の文庫」は原則毎週更新を続けていて、とりわけ文庫については途中からその横に並べている分も合わせて更新するようにしたので力を入れているところになります。
そういったところに着眼していただくのは素直に嬉しいです。
ちなみに記事でご紹介いただいたときの棚はこのような感じになっていました。せっかくなので本の紹介をふたつほど。
この時の「今週の文庫」は、エイモス・チュツオーラの『やし酒飲み』(岩波文庫)ですね。幼いころからやし酒を飲むことしか能がない主人公が、お抱えのやし酒造り名人が死んでしまったものだから死者の町まで行ってそいつを連れ戻しに出かける話です。あらすじからして、まず自分の脳みそを構築する摂理をばらすことを勧める一冊です。ラテンアメリカ文学のそれとはまた一味違う世界観、おすすめです。
もうひとつ。たまたま面陳で並んでいるので今回のテーマに併せて紹介しますと、左上にあるこげ茶の縁取りをした本は、田園都市出版社から出ている『珈琲譚 喫茶と文芸をめぐる小曲集』になります。私共のみならず、著名な作家勢もまたコーヒーと喫茶店を愛していたようで、亡き後もその痕跡を作品という形で世に留めてくれています。そんな作品群を編んだ一冊です。装丁もすこぶる素敵。
バックナンバーも含め、『mg.』は下記通販サイトで取り扱われています。
『mg.』のほか、編集メンバーが手掛けた小説や日記のZINEも発売されています。
誠に勝手ながら個人的なおススメは、フードライターであるヤナイユキコさんの『朝ごはんのやり直し』です。「朝ごはんをやり直すとは?⇒そうかこういうことか」という瞬間の閃光、恐らく私の生活では起こり得ないその流れと捉え方に心打たれました。やり直す、そういう考え方をしたことが今まで一度もなかった。
お気に入りのテーマの号も併せて是非。
↑サムネイル画像は出ていませんがリンク先へは飛べます。
今回ご紹介いただいた内容とそれに至るまでの経緯がとても快く、是非とも紹介させていただかねばという気持ちになり、僭越ながらこちらもご紹介をさせていただきました。
これからも様々な「めぐる」を楽しませていただきます。
最後に全くの余談。私自身はあまりこだわりなくコーヒー好きで、「カフェインぶち込むぞ」という目的のためにパックやボトルで売っているコーヒーを仕事中に飲んだり、一方で豊田徹也の『珈琲時間』に憧れて自分でコーヒーの生豆を焙煎することをやってみたりもしています。あれ意外とすぐ黒くなるので忙しないですね。もっと弱い火でじっくりしないと。
写真は某所コメダ珈琲にて。豆菓子はいつだって大好き。
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